クーリングオフ期限の計算
申込書面・契約書面を受け取った日と取引の種類を選ぶと、クーリングオフができる期限日を計算します。
クーリングオフの数え方 — 初日を含めます
クーリングオフの期間は、特定商取引法に基づき、法定の記載事項を満たした申込書面または契約書面を受け取った日を1日目として数えます。日数の計算では多くの場面で「初日不算入」が原則ですが、クーリングオフは初日算入である点が間違えやすいポイントです。
たとえば訪問販売(8日間)で7月1日に書面を受け取った場合、期限日は7月8日です。「受領日+8日」と計算すると1日遅く見積もってしまうので注意してください。
通知のしかた
期間内に「契約を解除する」旨を書面または電磁的記録で発信すれば、通知が事業者に届くのが期間後でも有効です(発信主義)。はがきで出す場合は、両面のコピーを保管し、特定記録郵便や簡易書留など記録の残る方法で送るのが確実です。クレジット契約を結んだ場合は、販売会社とクレジット会社の両方に通知します。
取引の種類と期間の一覧
| 取引の種類 | 期間 | 主な例 |
|---|---|---|
| 訪問販売 | 8日間 | 自宅への訪問、キャッチセールス、アポイントメントセールス |
| 電話勧誘販売 | 8日間 | 電話で勧誘され、郵送などで申し込んだ契約 |
| 特定継続的役務提供 | 8日間 | エステ、美容医療、語学教室、学習塾、家庭教師、パソコン教室、結婚相手紹介サービス |
| 訪問購入 | 8日間 | 自宅に来た業者による貴金属などの買取(押し買い) |
| 連鎖販売取引 | 20日間 | いわゆるマルチ商法 |
| 業務提供誘引販売取引 | 20日間 | 「仕事を紹介する」と勧誘して機材などを買わせる内職・モニター商法 |
クーリングオフの効果 — 完全な白紙撤回
クーリングオフが成立すると、契約ははじめからなかったことになります。具体的には次のとおりです。
- 違約金・キャンセル料・損害賠償は一切請求されません
- 支払済みの代金は全額返金されます
- 受け取った商品の引き取り費用は事業者の負担です
- 屋根工事などがすでに行われていても、無償で元に戻すよう請求できます
クーリングオフできない主な場合
- 通信販売(ネット通販・カタログ通販)— 制度の対象外。返品特約に従います
- 自分で店舗に出向いた買い物 — 不意打ち的な勧誘ではないため対象外
- 3,000円未満の現金取引 — 訪問販売等でも、その場で現金一括払いした少額取引は対象外
- 使ってしまった消耗品 — 健康食品・化粧品などの政令指定消耗品は、開封・使用すると使った分は対象外
- 自動車 — 交渉に時間をかけて購入するのが通常のため適用除外
期限を過ぎていても
書面が交付されていない、記載に不備がある、事業者に妨害された、といった場合には期間経過後でもクーリングオフが認められることがあります。自己判断であきらめず、消費生活センターに相談してください。
よくある質問
クーリングオフの「8日間」はいつから数えますか?
申込書面または契約書面(法定の記載事項を満たしたもの)を受け取った日を1日目として数えます。たとえば7月1日に書面を受け取った訪問販売なら、期限は7月8日です。初日を含めて数える点に注意してください。
期限の最終日に通知を出しても間に合いますか?
はがき等の書面で通知する場合は、期間内に発信すれば有効(発信主義)とされています。最終日の消印が期間内であれば効力が生じます。証拠を残すため、はがきの両面をコピーし、特定記録郵便や簡易書留で送るのが一般的なやり方です。2022年6月からは電子メール等の電磁的記録による通知も可能になりました。
書面を受け取っていない・記載に不備がある場合は?
法定の記載事項を満たした書面が交付されていない場合、クーリングオフ期間は進行しないと解されており、8日(20日)を過ぎていても行使できる可能性があります。あきらめる前に消費生活センター(電話番号188)に相談してください。
ネット通販で買ったものはクーリングオフできますか?
通信販売にはクーリングオフ制度はありません。代わりに、事業者が定める返品特約に従います。返品特約の表示がない場合は、商品到着から8日以内であれば送料自己負担で返品(契約解除)できるとされています。
自分からお店に行って買ったものはクーリングオフできますか?
できません。クーリングオフは、訪問販売や電話勧誘のように不意打ち的な勧誘から消費者を守る制度です。自分の意思で店舗に出向いて購入した場合は対象外で、返品できるかどうかはお店の返品規定によります。
クーリングオフすると違約金や送料はかかりますか?
かかりません。クーリングオフは無条件解約で、違約金や損害賠償を請求されることはなく、支払済みの代金は全額返金されます。商品の引き取り費用も事業者の負担です。工事などが行われた場合は、無償で元に戻すよう請求できます。